私たちは2014年にハワイ島プナ地区で土地を買いました。
開墾しはじめてまず一番に植えたのはバナナの木。
そのあと植えたのがパンノキ(ハワイでは「ウル」と呼ばれる)でした。
定植後、パンノキはぐんぐんとたくましく生長しました。
このパンノキをどうにか増やせないか?
調べたところ、取り木という人工的な繁殖方法を用いれば増やせることがわかりました。
取り木とは、 果樹などの樹木を増やす方法の一つ。
木の枝や幹を傷つけたり、土の中に埋めたりして、その部分から根の発生を促す方法。
数か月後に十分な量の根が出たら元の木から切り離すことができます。
今回私たちが用いたのは、木の枝を傷つけて根を発生させる方法。
以下がその手順です。
6月上旬
ハサミを使って、健康な枝の皮の一部をはがします。
皮をはがした部分の周りを、ミズゴケで包みます。
(ミズゴケは石についていたものを利用)
ミズゴケは事前に、たっぷりの水でぬらしました。
ミズゴケをラップで覆います。
ラップの両端をひもで結び、固定します。
ひもを結ぶ際、すき間ができないくらいの強さで結びました。
(弱すぎず、強すぎず)
最後に、ラップのまわりをアルミホイルで覆いました。
こうすることで、熱による根腐れを防ぐことができます。
この取り木作業をパンノキの枝と幹の二箇所で行いました。
これにて取り木作業は完了!
8月中旬
2か月半後。
アルミホイル、ラップとミズゴケをはがしてみると、取り木で皮をはがした部分から無事に根が発生していました。
左が主幹、右が枝から切り離した取り木。
根の生え具合がまったく違い、右の取り木のほうが多くの発根がみられました。
発根を確認後は元の木から切り離しました。
左の取り木は発根が少なかったので、もう少し待てば良かったと後悔しましたが、その後順調に成長しています。
今回初めて取り木作業をしましたが、挿し木ができないパンノキのような果樹を増やすのにとても簡単な方法だということがわかりました。
この方法を使ってこれからもどんどん果樹を増やしていきたいと思います。