5月上旬以降、ハワイ島は溶岩流で大変なことになってしまいました。
大地震が発生し、住民が多く住むレイラニエステーツで地割れが次々にできて溶岩が噴き出し、なんと6月上旬には高級住宅が建ち並ぶカポホが広く溶岩で覆われ、サンゴ礁のあるきれいな海(カポホタイドプール)まで飲み込んでしまいました。
現在までに600軒以上の住宅が溶岩に飲み込まれ、家や土地を失った人々が大勢出ています。自然には抗いようもありませんが、まさかここまで被害が広がるとは思いもしませんでした。
飲み込まれたのは溶岩が流れる危険性が高いエリアでした。レイラニエステーツは溶岩が流れる危険性が最も高いLava Zone 1、カポホはLava Zone 1とZone 2に分類されるエリアです。
ハワイ島では溶岩の流れる危険性が高いエリアを示す地図もあります。
▲USGS(米国地質調査所)より。Wright, T.L., Chun, J.Y.F. ,Exposo, Jean, Heliker, Christina, Hodge, Jon, Lockwood, J.P., and Vogt, S.M., 1992, Map showing lava-flow hazard zones, Island of Hawaii: U.S. Geological Survey Miscellaneous Field Studies Map MF-2193, scale 1:250,000.
上の地図とこの地図を重ねると、今回溶岩が流れたエリアがいかに危険なエリアにあるかということがわかります。
▲レイラニエステーツとカポホエリアの拡大図
カポホは1960年に溶岩が流れてから60年近く何もありませんでした。その当時、カポホに住んでいたという友人は、家が溶岩に飲み込まれ、ハワイ島北東部のハマクア地区に家族で移り住んだそうです。
危険な地域なのに、その土地を買って家を建てることができて、住民税などの州税をしっかり払っていたというのが本当に謎です。
バケーションランドを含むカポホエリアにいたっては、ミリオンダラーの住宅が建ち並んでいたほど。バケーションレンタルもたくさんありました。危険な土地なのになぜそんなに人気があったかというと、カポホタイドプールと呼ばれるシュノーケリングができるくあらいきれいな海や温泉があったからですが。。。
私も土地をプナ地区(Lava Zone 3)に持っているので、決して他人事ではないし、避難した住民たちがさぞかし辛く大変だろうと思います。自分にできることをしていきたいです。
そして、今の当たり前が決して当たり前ではないことを実感したので、やりたいことはどんどんやらないとダメだなと思いました。行きたいところには行って、会いたい人には会って、食べたいものは食べよう!
最後に、私の土地は地割れが発生したエリアからは約20 kmほど離れたところにありますが、夜、土地からヒロに戻る帰り道では、こんな風に地割れ8から噴き出す溶岩とその噴煙も赤く光って見えます。
本当に信じられない光景です。ハレマウマウ火口じゃないですよ。
大地震発生後の溶岩の状況については別ページで随時更新してます。よろしければあわせてご覧ください。